私を構成するもの

どこかで聴いた音楽や、どこかで読んだ本。

どこかで見た絵画や、どこかで聞いた会話。

私を構成するのは、それらだろう。

私の考え方は、あらゆるものに影響を受けて、いつの間にか私の顔をしている。本や音楽、絵画や会話、その全てが心の中に我が物顔で入って、そいつと私は同居している。厳密にいえばそいつは私じゃない。本当の私とは何なのか、私にだってわからない。けれども、いろんなものに影響を受けすぎて、私はとても薄くなっている。

自分で考えたこと以外意味はない。

確固たる私が欲しいです。私は心を閉ざしたい。何も受け取りたくない。

 

人という字は、人と人とが支え合ってできている。互いに考えを押し付けあって、自分の影響下に置こうとしている。私の言葉が誰かの心に我が物顔で入りますように。本当に大事な言葉は心の中にしまっておいてもいいと思う。そのぐらいは許してくれる。