それは違う

自身が恵まれていないから、他人に恵まれてるくせに、と言うのは、違うと思う。不幸だからって、他人を不幸にしようとするのは、酷いと思う。そう言いたくなる気持ちはわかるけど、それで関係ない誰かを恨むのは違う。他人を不幸に落とそうとすることは、自分が不幸を押し付けられても、何も文句は言えないと言うことだ。恵まれていないからこそ、ありがたみがわかるものだってあるはずだ。痛みを知っているからこそ、優しくなれるはずだ。

痛みなんて知らないで生きていたい。けれども、もう痛みを知ってしまった僕らは、せめて、せめて優しくありたい。ただの不幸で終わらせたくない。痛みが肯定できるまでに、幸せになりたい。